悪はどこにでもいる / 映画(劇場)『アメリカン・スナイパー』観た
クリントイーストウッド監督作品『アメリカンスナイパー』を観た。
100点とは言わないが、良くできている。
タイトルからも分かるように実在した狙撃手を扱った物語なのだが、主人公の放つ一発一発が手に汗を握った。
戦争映画を作るとアメリカマンセーで一方的な似た様な作品になることこの上ないのだが、この映画は比較的客観的に作られていて、アメリカの戦争による負の部分にもかなりスポットが当たっている。
よく聞く話だが、主人公のように何年も戦地にいる人間は、自国に帰ってもいわゆるPTSDのような状態になって心を病んだりすることがあるらしい。
映画を観ればわかるように、弾丸一発で今しがた冗談を言い合った仲間が一瞬で死んでしまったりすることが当たり前のようになるのだから当然だろう。
体験したくもないそういう感覚を、作り物の映像を通して観ているだけで感じた。
映画では911を契機にして、主人公は敵地に向かう事になるのだけど、もうどちらが先かと言う次元の話ではなく、争いというのは何と不毛な事なんだろうか。
アメリカ人が敵地にやって行って人をバンバン殺し、 敵国は殺しにきたアメリカ人を返り撃つ。
仲間を殺され、敵を討ちに行ってまた別の友人が死ぬ。
「悪はどこにでもいる」「ここはファックだ」
そんな台詞が印象的な映画だった。
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2015年に観た映画
(劇場)
(DVD)
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