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映画と生活

ついに観た! 映画『クロニクル』

サイコー!

 

サイコーの出来だった。

ネタバレも含めてじっくり書く事にしよう。

 

 

元は都心部だけの限定公開ということだったらしいが、好評につき、ということで関西でも公開されたので、急いで鑑賞。

自分の様な映画ファンは、結構チェックしてて観に来てるかなと思うけども、劇場には老若男女いて、小さな劇場なのだけどけっこう埋まっててびっくりした。

いったい、どこで嗅ぎ付けて鑑賞しようと思ったんだろうか。

そういえば、一時期youtubeの広告にも(観ようとした動画の前に流れるやつ)予告が流れてたので、その辺の効果なのだろうか。

 

この映画、ちなみに本国アメリカでは大ヒットしているので、なんでそもそも首都圏だけの公開だったのか不思議である。

 

さて、映画本編に関してだけど、この映画POV形式という手法で映画が撮影されている。

POV形式と言えば、かつてのブレアウィッチに始まり、REC、クローバーフィールドあたりが、有名で思い出されるが、ブレアウィッチなど元々は製作陣の予算の関係上しかたなくそういった撮影方法がとられている場合も多い。

しかし、しかし、最近だと、クローバーフィールドなんかの例でもわかるように、数十億のお金をかけて、あえて臨場感を出す為にPOV形式で撮影している場合もある。

 

この映画の場合、どっちかというと後者じゃないだろうか。

もちろん、制作費はハリウッド映画的にはかなり低い部類だろうが、この映画の面白さはなんと言ってもその手法によるところが大きいと言わざるおえない。

 

まず、冒頭では主人公が鏡に向かってカメラを回すシーンから始まる。

たしか、上に挙げた他の映画だと、そのままそのカメラが全編劇中を映すというようなのが自然だったように思うが、この映画の場合は、劇中に出てくるレンズ(防犯カメラだったり、他の人が持ってる動画だったり)が映画のスクリーンとして利用されている。

その辺も、POVならではのアイデアとして面白い。

特に、物語では超能力を主人公達が扱うので、カメラをサイコキネシスで扱って自分たちを撮影しているというような設定がなされている。

なので、空中をぶんぶん飛び回るシーンをちゃんと表現できたり、ちゃんと三人ともが映像に入ってくる工夫がされていたりもするのだ。

 

後は、いじめっ子がカメラを殴って揺れるとか、洞窟内で音声が割れるとか、雷のシーンでプツっと映像が消えるみたいなシーンはPOVだから、すごく自然に臨場感溢れる映像にしあがってるなーと感じた。

 

 

あと、自分は知らないのだけど、他の人の感想を観てると、「アキラじゃん、これアキラじゃん」という意見も目にする。

wikipediaには監督の影響された作品としてAKIRAが挙っているようなので、そういったテイストも表現されているようだ。

ただ、内容は言葉にするとすごくシンプルで、超能力を手にした学生が、その能力を扱いきれずに破滅していく、というようなよくある話しでもある。

でも、主人公の置かれた環境とか、感情とかの表現が凄くうまくて、お金をかけなくてもちゃんとしたSF映画は撮れます!っていうような模範の様な作品だと思う。

 

本年度ベスト10には絶対入ります。

まだ未見の方は是非是非、劇場で!

 

 

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