劇場で映画『哀れなるものたち』を観た。
主演はエマストーン。
エマストーンと言えば、アンドリューガーフィールドと長いこと付き合ってた記憶があったので、何気なく調べたら別の人と結婚してた。
スパイダーマンの組み合わせで好きだったのに。ちょっとショック。
さて、結構意味深なタイトルのこの映画、現代は「poor things」、日本語にすると「気の毒に」とかいう意味らしい。ニュアンス的には子供に向かって使うことが多いそうな。
たぶん登場人物たちを諸々含めて指してするんだろうけど、そんな「かわいそうな人たち」がたくさん登場する映画になっている。
ネタばれを気にするほどの映画ではないと思うが、その辺は気にせず書くので注意な。
映画は前知識まったくなしで観に行ったので、白黒でしばらく進行する映像に若干いやな予感がしつつ進めていくと、途中からカラーで進むようになるが、これはおそらく主人公のエマストーンの心情というか、成長に合わせてクリアになっていくのを表現していたのかなと思っている。
最初は何もわからないpoorな状態のエマストーンが、成長するにしたがって、いろんな知識や考えが増えていき、それによって周りの人たちもいろいろ変わっていく。
単純な快楽で満たされていたのに、いろんな知識が増えていくと、その知識ありきで世界が見えるようになるので、世界が広がると同時に、いやなものが見えてしまい、見ようによっては不幸になってしまう。
無垢なあなたを苦しませたかった、と登場人物がエマストーンに底辺の人たちの惨状を見せて、エマストーンが涙を流しながら苦しむシーンがある。
知識は人を豊かにするけれど、不幸にもするんだ。
自分もそれなりに生きてきてそれがよくわかる。
生きていくうえで人は自分の中に折り合いが必要だし、自分の決まった半径しか救えない。自分の中の正義があるし、自分の物差しでは測りきれない人たちがいる。
よりよい世界になればいいと思える自分を大切にしたいと思う。
そんなプアーな人たちの物語。